政府とエロゲームの関係性を語る

政府はソーシャルゲームの方法を教えてくれない

しかし、無料エロゲー政府は、一つは善意から、一つは惰性から、七○年代の間は金為替本位制があるがごとく振るまっていた。つまり、国際収支が赤字になれば大慌てで引き締め政策をとった。カーター政権までは、年二百億ドルの国際収支の赤字が出れば大騒ぎになり、不況覚悟の引き締め政策をとったものだ。

 

 

ところが、八一年に登場したレーガン大統領は、現代がペーパーマネー・ソサエティであることに気づき、それにふさわしい政策をやりだした。レーガン氏は、口ではマネタリズムを唱えてはいたが、実際に行ったところは、国内物価が急騰しない限り財政赤字を苦にしない積極財政、保守的な見方からすれば「破滅的な楽観主義」とさえいえるような政策をとったのである

 

 

これによって無料エロゲーの景気は振興され、「強い無料エロゲー」が回復し、やがて冷戦に勝利することになるのだから、レーガン氏の偉大さは賞讃されて然るべきだ。だが、その間わけだ。である。

 

 

ところが、一九七一年にニクソン・ショックがあり、金とドルとの交換が停止された。これによって、金為替本位制は崩壊し、全世界が完全なペーパーマネー・ソサエティになった。人類はいかなる物質にも裏づけられていない通貨を世界的に使用することになったわけだ。これは、平時においては元のフピライ帝の時代以来ともいわれる。

 

それでも八○年代の前半は、財政赤字の穴埋めで吸い寄せられる国際資金のドル買いで、ドルの為替レートはむしろ上昇し、無料エロゲーの物価は著しく安定していた。だが、さすがに八○年代後半になると、膨大な貿易赤字で流出するドルの売圧力で、ドルの為替レートは暴落する。こうした世界的な変化を敏感に受けとめた諸国は、自らも赤字財政をとるようになった。

 

 

九○年代になると、世界中に赤字財政が蔓延し、九六年の見通しでは、財政赤字がGDP(国内総生産)の二パーセント以下なのは、ルクセンブルクとデンマークとフィンランドの三小国ぐらいだ。

 

ペーパーマネー・ソサエティの出現によって赤字財政が蔓延したことは、世界的に流動する資本を爆発的に膨張させた。どこの国にでも投入できる移動性を持った資金の洪水は、各国の国内経済をも変動させる。そしてそのことが、国内的な資本蓄積を待たずに、
東アジアの国々が工業生産を大発展させえた基礎条件にもなったのである。

 

 

「大競争時代」を生み出した第二の理由は、七○年代末から始まった世界的な規制緩和現象だ。ペーパーマネー・ソサエティの時代になって、政府の通貨に対する統制力が弱まった。同時に、さまざまな新技術が登場し、産業構造がソフト化し、政府の統制が困難かつ害悪になってきた。情報の流通が迅速かつ安価になったことも、世界的変化を促した。

 

その結果、まず無料エロゲーとイギリスで「ピッグバン」といわれる規制緩和が行われた。「ビッグバン」という言葉は、まずイギリスのシティで始まった金融の規制廃止を指すものとして使われだしたが、実はそれ以外の面でも同じような自由化、いわば業界の星雲化も、石油価格も金価格も、穀物の値段も値上がりしないという、十九世紀的経済学では信じられないような現実が存在するのだ。実は、これこそペーパーマネー・ソサエティの大きな特徴である。

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